2019.8.13(火)
田原市で吹き付け作業をしました。

建物の吹き付け工事でメジャーなものは
「リシン」というもので塗料に石が混ざっている商品です。
見た目が豪華でひと昔前まではよく依頼がありました。

近年の人気がなくなったというのは誤解でありまして
現場での塗装コストが増えるため「売りにくい」「求めにくい」
という予算的な原因が一番のようです。
一つの需要がなくなれば一つの技術もまた失われることは
必至であり私も吹き付け道具を今後持たない決断を下しました。

若い頃、吹き付け作業を必死に覚えこれから依頼がくるとも
分からない事業にお金をかけ道具も揃えました。
「ローマは一日にして成らず」とよく言っていたものです。

しかしそのローマも半年、一年に一回の吹き付け作業となると
完全な仕上がりを成し遂げることはできません。
かっこよい苦渋の決断ではありません。
あの頃の完成度を考えると怖れを感じるからです。

悲観的な内容となりましたが小規模の吹き付け工事は
今後も続けていきたいと考えています。
今回使用した商品は「スタッコフレックス」というもので
非常に弾力に長けていて建物の揺れからもクラックを
発生させず美観を守る「Newリシン」です。

アナログ技術はやはり数が必須となるのです。